2015年度実験実績等

重力天体着陸機の実験機性能試験  

  •  実 験 日:平成28年3月27日(日)から3月31日(木)
  • 実験機関:JAXA
  • 実験内容:重力天体着陸機の実験機の性能試験

 現在、計画が進められている月着陸探査機、SLIMやSELENE-RPでは、当然ながら惑星への着陸技術が必要となります。今回の実験では、それら月着陸探査機の他、将来の月・火星着陸探査に必要な着陸技術の開発を目的として、着陸機の実験用機体の基本性能試験が行われました。

 実験機は縦、横、高さが各1.5 m、重さは約80 kgあり、地面方向へ窒素ガスを噴射することにより、浮遊・軟着陸を行います。27日から30日までは、実験機の気密性・耐圧性やコンピュータ関連機能の確認試験を行いました。31日は実験機を浮遊させず、地上で窒素ガスが正常に噴射できるかを試験し、想定どおり機能することを確認しました。今回の実験で、機体を飛ばす直前までの機能は確認でき、今後は、実験機の飛行試験を年内にも行う予定としています。

実験機 実験風景

東海大学学生ロケットプロジェクト

  •  実 験 日:平成28年2月28日(日)から3月7日(月)
  • 実験機関:東海大学学生ロケットプロジェクト
  • 実験内容:ハイブリッドロケットの打上げ

 東海大学学生ロケットプロジェクトは、手作りで低価格なロケット開発の場を学生に提供する事で、学生が机上では学べない宇宙理工学の知識・技術を修得させ、将来の宇宙技術者を養成することを目的として1995年に設立されました。大樹町では、2004年からほぼ毎年、自作のハイブリッドロケットの打上げを大樹町で実施しています。
 今回は3月2日と3月6日にそれぞれ1機ずつロケットを打上げました(2日:41号機、6日:40号機)。41号機は打上後、高度約400 mまで、40号機は高度約1000 mまで上昇し、両機ともパラシュートを開傘、無事着地・回収されました。今回得られたデータを基に、ロケットの大型化や高高度化を進めていきます。

41号機打ち上げ準備 41号機打上げ 東海大生と回収された40号機

無人ヘリコプターの寒冷地試験(2)

  •  実 験 日:平成28年2月15日(月)から2月18日(木)
  • 実験機関:YAMAHA発動機(株)
  • 実験内容:YAMAHA発動機製無人ヘリコプターの寒冷地試験

 1月に行われた試験に引き続き、YAMAHA発動機による無人ヘリコプターの寒冷地試験が行われました。

無人ヘリコプターの寒冷地試験(1)

  •  実 験 日:平成28年1月24日(日)から1月26日(火)
  • 実験機関:YAMAHA発動機(株)
  • 実験内容:YAMAHA発動機製無人ヘリコプターの寒冷地試験

 無人航空機にはいくつもの種類がありますが、その中でも無人ヘリコプターはホバリング飛行ができることが最大の特徴です。無人ヘリコプターはこの特徴を活かし、農薬の散布、火山や地すべりといった人の近づけない環境の観測などに利用されています。

 YAMAHA発動機(株)では、無人ヘリコプターを開発しており、今回大樹町多目的航空公園において、その寒冷地試験が行われました。試験は早朝から、時には気温マイナス18℃に冷え込む中で行われましたが、試験は無事終了して、低温環境下での様々な飛行データが得られたようでした。

無人ヘリ 無人ヘリ

HTV搭載小型回収カプセル高空落下試験

  •  実 験 日:平成27年10月16日(金)から10月23日(金)
  • 実験機関:JAXA HTV技術センター
  • 実験内容:宇宙ステーション補給機「こうのとり」(H-II Transfer Vehicle:HTV)搭載小型回収カプセル高空落下試験

 JAXA HTV技術センターは10月16日から23日まで大樹航空宇宙実験場(大樹町多目的航空公園内)において、HTVに搭載予定の小型回収カプセルの試験モデルの高空落下試験を実施しました。

 10月22日午前10時、直径84 cm、重量170 kgの試験モデルカプセルをヘリコプタで吊り上げ、同11時、浜大樹沖合上空2 kmから試験モデルカプセルを切り離し、高空落下試験を実施しました。試験モデルカプセルはパラシュートにより軟降下し着水後、大樹漁協の協力で船舶2隻により回収されました。JAXA有人宇宙技術部門HTV技術センターの実験担当者は「実験は天候にも恵まれ、計画通り実施でき、予定のデータ取得ができました。警戒、回収にあたってくれた大樹漁協の協力に感謝します。」と話していました。

 HTVが国際宇宙ステーションに物資を運び、カプセルにより貴重な試料を地球に送るシステムの開発が、大きく前進したようです。

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飛行ロボットの自律飛行制御実験

  •  実 験 日:平成27年10月3日(土)から10月15日(木)
  • 実験期間:電気通信大学 田中一男・田中基康研究室
  • 実験内容:飛行ロボットの自律飛行制御実験

 最近、災害などの極限環境の中でも空からの活用が期待できる無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle : UAV)が注目されています。電気通信大学の田中一男・田中基康研究室のUAV研究チームではスマート飛行体(スマートにミッションを遂行する自律飛行ロボット)の開発に関する研究を行っており、今回、大樹町多目的航空公園で実験を行いました。

 UAV研究チームでは現在2種類の機体を開発中です。1つは低速、低高度でも安全に飛行可能な「パラグライダー型UAV」(写真左)です。今回、洋上までの安定飛行、カメラでの情報収集、滑走路への自動着陸といったミッション型実験を行い、いずれの実験も成功しました(実験の様子はこちら(外部サイト))。この研究が進めば、初心者でも簡単に運用・保守が可能な「誰でも、どこでも、安全に」利用可能なUAVの開発が期待できます。
 もう1つの機体は、低コスト高パフォーマンス「固定翼型UAV」(写真右)です。こちらは今回、設定した高度を保ちながら、複数の地点を自動飛行により周回し、帰還する実験に成功しました(実験の様子はこちら(外部サイト))。

パラグライダー型UAV 固定翼型UAV

JAXA大気球実験(2)

  •  実 験 日:平成27年8月22日(土)
  • 実験機関:JAXA大気球実験班
  • 実験内容:国際宇宙ステーション(ISS)からの放出衛生(EGG)の搭載機器の動作・運用確認

 今回の実験の目的は、ISSから放出される超小型衛星「EGG(re-Entry satellite with Gossamer aeroshell and GPS/Iridium)」の前段階試験でした。EGGとは、展開型柔軟エアロシェルの最終技術実証を目的とした低軌道からの再突入実証試験(TITANS)の準備段階として、ISSから放出される実験機です。展開型柔軟エアロシェルとは、パラシュートのように柔軟で折りたたみ可能なエアロシェルです。打上げ時は小さく畳んで収納し、速度を抑えた穏やかな大気圏突入が可能といったメリットがあり、次世代の大気圏突入システムとして、超小型衛星の再突入回収システムや小型惑星探査機への応用が期待されています。今回の実験では、EGGとほぼ同等の機能を有する実験機を大気球により高空まで上昇させ、長時間で長距離を移動する間を利用して、民間の衛星通信経由による太陽パネル展開やガス放出試験を実施しました。

 大気球(Gum balloon 2)は午前5時2分に放球されました。今回使用された気球は満膨張時直径11 mのゴム気球で、毎分およそ380 mの速度で上昇しました。大気球は、放球1時間36分後に大樹町多目的航空公園東北東約55 kmの太平洋上において高度約31.7 kmに達しました。実験機はパラシュートによって大樹沖約95 kmの海上に緩降下し、回収船によって回収されました。回収船は、今回の実験でも、大樹町の漁業者の皆さんの協力を得て運航されました。JAXA大気球実験では、地元漁業者の皆さんや、実験の準備などにおいては地元住民の方々が協力しており、JAXAと地元住民が一体となって取組みを進めている実験の一つです。

 今年度、大樹町多目的航空公園で行われる大気球実験のうち「成層圏における微生物捕獲実験」は、実験機器側の調整に時間を要し、また今後の気象条件が気球飛翔運用に適さないため、実施を見送る事となり、今年度の大樹町での大気球実験は全て終了しました。詳しくはJAXA<トピックス>をご覧ください。

JAXA大気球実験(1)

  •  実 験 日:平成27年8月6日(木)
  • 実験機関:JAXA大気球実験班 
  • 実験内容:大気球を用いたクライオジェニック法による成層圏大気の採取

 今回の実験の目的は、クライオジェニック法(cryogenic法)による成層圏大気の採取でした。クライオジェニック法とは、採取した大気を-270℃ほどの超低温に冷やし、採取した大気を気体から固体へ状態変化させながら採取する方法です。この方法の利点は、気圧の低い上空で希薄となっている大気を、小規模な採取容器でも大量に採取することが出来るという点です。採取された大気は、各大学に送られ、その成分濃度や同位体比の測定に使用されます。

 大気球(FB100A)は午前4時12分に放球され、成層圏大気を採取しながら上昇していきました。今回使用された気球は満膨張体積100,000 m3(直径63.4 m2)にもなる大型気球でした。気球は、放球3時間後、最高高度34.8 kmに達し、その後、午前7時49分に指令電波による遠隔操作によって気球と観測器は切り離され、気球および観測器は大樹沖約30 kmの海上に着水し、回収船によって回収されました。回収船は、今回の実験でも、大樹町の漁業者の皆さんの協力を得て運航されました。JAXA大気球実験では、地元漁業者の皆さんや、実験の準備などにおいては地元住民の方々が協力しており、JAXAと地元住民が一体となって取組みを進めている実験の一つです。

 今年度、大樹町多目的航空公園で行われる大気球実験は、上記実験の他に「成層圏における微生物捕獲実験」と「ISSからの放出衛生搭載機器の動作確認、及び、運用確認試験」が行われる予定です。詳しくはJAXA<トピックス>をご覧ください。

移動中 放球直前 放球! 
 1. 大気球移動中         2. 放球直前           3. 放球!

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