現在位置

2017年度実験実績等

宇宙ステーション補給機「こうのとり」搭載小型回収カプセル高空落下試験(2)

  •  実 験 日:平成29年11月16日(木)
  • 実験団体:JAXA有人宇宙技術部門

 JAXAでは、国際宇宙ステーションで得られた実験成果を地球へ持ち帰るための小型回収カプセルの開発を進めており、これまでにその試験を大樹町で3度(一昨年10月、昨年9月、今年7月)行っています。今年7月に行われた試験では、不具合によりメインパラシュートが開かなかったため、JAXAでは原因を究明して修理を施し、その再試験を11月16日に実施しました。
 実験で使用された模擬カプセルは直径84 cm、高さ70 cm、重さ190 kgの円錐形で、中にはタイガー魔法瓶(大阪府門間市)が製作した容積15リットルの容器が入っています。16日はヘリコプタで模擬カプセルを吊り下げ、大樹沖約7 kmの海上に移動し、高度1.5 kmから模擬カプセルを投下しました。JAXAの担当者は「計画通りパラシュートが開き、良い結果だった。」と話しました。
 JAXAでは、今年度末に打上げ予定の「こうのとり7号機」のミッションで、実際にこの回収カプセルに国際宇宙ステーションで得られた実験成果を積んで大気圏に突入させる予定です。

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無人機搭載SARのリピートパスインターフェロメトリMTIに係る研究の飛行試験(2)

  •  実 験 日:平成29年11月10日(金)から11月19日(火)
  • 実験団体:JAXA航空技術部門、東京電機大学

 JAXAでは東京電機大学と連携して、合成開口レーダー(synthetic aperture radar;SAR)というレーダーを搭載した2機の無人機を、時間差をつけて同じ経路を飛行させ、得られたデータを比較する事で、地上の構造物や地上を低速で移動する物体の動きを観測する技術の開発を行っています。この方法は、従来の有人飛行機や人工衛星による観測では難しい秒速数cmの動きにも対応でき、将来的には自然災害等の防災面での活用が期待されています。
 今回の実験では、本年9月に行った実験を発展させ、2機の機体を協調させて同時に飛行させる実験が行われました。

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放射線モニタリング無人機システム(URAMS)の飛行実験

  •  実 験 日:平成29年10月23日(月)から11月3日(金)
  • 実験団体:日本原子力研究開発機構、JAXA航空技術部門

 放射線モニタリングとは、大気中や地上の放射線量を観測することで、それを無人航空機で上空から行う技術が「放射線モニタリング無人機システム(Unmanned Airplane for Radiation Monitoring System;URAMS)」です。有人機を使用した放射線量の観測よりも「コストが低い」「被爆リスクが低い」「低高度で観測可能」といったメリットがあります。多目的航空公園ではこれまでもUARMSの飛行実験が数回行われており、今回の実験では主に、機能向上を図った機体の機能確認を目的として実験が行われました。

無人機搭載SARのリピートパスインターフェロメトリMTIに係る研究の飛行試験(1)

  •  実 験 日:平成29年9月1日(金)から9月7日(木)
  • 実験団体:JAXA航空技術部門、東京電機大学

 JAXAでは東京電機大学と連携して、合成開口レーダー(synthetic aperture radar;SAR)というレーダーを搭載した2機の無人機を、時間差をつけて同じ経路を飛行させ、得られたデータを比較する事で、地上の構造物や地上を低速で移動する物体の動きを観測する技術の開発を行っています。この方法は、従来の有人飛行機や人工衛星による観測では難しい秒速数cmの動きにも対応でき、将来的には自然災害等の防災面での活用が期待されています。
 大樹町では、2015年度から試験が行われており、3年目の今年は、100から300mの一定間隔で飛行するようにプログラムした2機の同時飛行を目指します。今回は1機での飛行を十数回繰り返し行い、無人機の確認試験を行いました。今後、11月にも大樹町で2機の機体を協調させて飛行させる試験を予定しています。

飛行ロボットの自律飛行制御実験

  •  実 験 日:平成29年8月7日(月)から8月25日(金)
  • 実験団体:電気通信大学田中研究室

 今年、4月から5月にかけて実験を行った電気通信大学 田中研究室が、それらの実験を踏まえて機体を改良し、再度実験を行いました。
 今回は固定翼型・パラグライダー型の飛行ロボットに加えて垂直離着陸無人機(VTOL)の試験も実施されました。詳細な実験内容は電気通信大学田中研究室ホームページに記載されていますので是非ご覧ください。<ホームページはこちらをクリック>

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観測ロケット「MOMO」打ち上げ実験

  •  実 験 日:平成29年7月30日(日)
  • 実験団体:インターステラテクノロジズ株式会社
  • 実験内容:観測ロケット「MOMO(モモ)」打上げ実験

 インターステラテクノロジズ(IST)社による観測ロケット「MOMO(モモ)」打ち上げ実験が7月30日に実施されました。MOMOは、全長9.9 m、直径0.5 mで、一般的に宇宙空間とされる高度100 kmを目指して打ち上げられました。
 午後4時31分、多目的航空公園内に設置したパブリックビューイング会場で約700人の観客が見守る中、MOMOは辺り一帯に「ゴゴゴ…」という轟音を響かせながら浜大樹の実験場から東南東の太平洋に向かって打ち上げられました。しかし、打ち上げから約66秒後、MOMOと地上との通信が途切れたため、エンジンを緊急停止させて飛行を中止させました。MOMOは推定高度20 kmに到達後、大樹町沖合約6.5 kmの海上に落下しました。
 IST社の稲川社長は「目標の宇宙には到達しなかったが、多くの成果が得られ、今後のロケット開発に向けて大きな前進となった。今後、後継機「MOMO2」の開発や、数年後までに小型人工衛星の打ち上げを目指しロケット開発を進めていく。」と話しました。

MOMO MOMOパブリックビューイング
写真左:MOMO打ち上げ時、写真右:パブリックビューイング会場

宇宙ステーション補給機「こうのとり」搭載型小型回収カプセル高空落下試験(1)

  •  実 験 日:平成29年7月22日(土)
  • 実験団体:JAXA有人宇宙技術部門
  • 実験内容:「こうのとり」搭載型小型回収カプセル高空落下試験

 国際宇宙ステーション(ISS)では宇宙環境を利用した様々な実験が行われています。しかし、その貴重な実験の成果を地球に持ち帰る機会は限られた回数しかありません。そこでJAXAでは、その実験成果の回収頻度をあげ、ISS利用成果の最大化に資するため、ISSへ物資を運ぶ「こうのとり」に「小型回収カプセル」を搭載し、その「カプセル」に実験成果を乗せて地球へ帰還させる、という技術の開発が進められており、一昨年10月、昨年9月に引き続き、今年も大樹町でその実験が行われました。
 早朝の雨も上がり、予定通り供試体のカプセルをヘリコプタに吊り下げ、沖合い約8 kmの海上に移動、高度2 kmから供試体を落下させる実験が行われました。大樹漁協の漁船2隻により供試体が回収されて実験は終了し、今後、JAXAにより分析が行われます。

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JAXA大気球実験(2)

  •  実 験 日:平成29年6月24日(土)
  • 実験団体:JAXA大気球実験グループ

 JAXA大気球実験グループは6月24日(土)に、大樹航空実験場(大樹町多目的航空公園内)から満膨張体積5,000 m3(直径23 m)の大気球を放球し、気球の強度を高めるロードテープという部材を新型にして問題なく運用できるかを確認するための試験を行いました。
 気球は、24日午前3時33分に放球され、放球後1時間30分後に大気航空宇宙実験場東方約50 kmの太平洋上において高度24 kmで水平浮遊状態に入りました。その後、午前6時9分に指令電波により切り離された気球と制御機器部は、大気航空宇宙実験場南東約20 kmの海上に着水し、回収船によって回収されました。JAXA大気球実験グループ長の吉田グループ長は「地上の風も穏やかで実験はうまくいった。気球は通常よりガスを増やして負荷をかけたが問題なく運用できた」と話しました。

<参考>
 気球の縦方向(経線方向)には、ロードテープという気球の骨格の役割を果たすテープが複数本挿入されています。高度30 km以上の成層圏を飛翔する大気球の製作において、気球に実験装置を吊り下げるためには強度が強く伸びのないロードテープが必要で、これまでは外国製の製品を使用していました。今回はより軽い国産品として新規開発されたロードテープを使用した大気球の飛翔性能試験が行われました。

JAXA大気球実験(1)

  •  実 験 日:平成29年6月23日(金)
  • 実験団体:JAXA大気球実験グループ・千葉工業大学

 成層圏における微生物捕獲を目的として、JAXA大気球実験グループにより大樹航空実験場(大樹町多目的航空公園内)から満膨張体積30,000 m3(直径42 m)の大気球が放球されました。微生物捕獲実験は昨年度に引き続き2回目で、今回は採取機器を複数搭載しての実験でした。
 気球は23日午前4時48分に放球され、放球後1時間30分後に大樹航空実験場東南東約40 kmの太平洋上において高度28 kmで水平浮遊状態に入りました。その後、午前6時50分に指令電波により切り離された気球と微生物採取装置は、大樹航空宇宙実験場南東約15 kmの海上に着水し、午前7時40分に回収船によって回収されました。今回の実験でも、回収船は大樹町の漁業者の皆さんの協力を得て運行されました。JAXA大気球実験では、地元漁業者の皆さんや、実験の準備などにおいては地元住民の方々が協力しており、JAXAと地元住民が一体となって取り組みを進めている実験の一つです。
 実験では、採集装置の作動、海上での回収について、トラブルもなく終了しました。現在、千葉工業大学では、採取した微生物試料の分析を行っています。

<参考>
 成層圏における微生物の存在は、これまでにも地球大気の上部(成層圏、中間圏)での微生物採取により数例報告されています。大気上部に存在する生物種の把握や、その分布を明らかにすることは、地球生物圏の上端がどのようになっているのかを知る上で非常に重要な知見となります。今回の実験では、気球から切り離された微生物採集装置がパラシュートにより降下する間の微生物採取を目的としています。

大気球 大気球

重力天体着陸FTBの離着陸試験

  •  実 験 日:平成29年5月11日(木)から5月17日(水)
  • 実験団体:JAXA研究開発部門

 JAXA研究開発部門による「重力天体着陸FTB(=flying test bed;飛行実験機)の離着陸試験」が行われました。将来の月惑星探査の実現に必要となる、月や火星などの重力天体に定点着陸するための技術を高度化することを目的とし、今回はFTBを短時間離床させ、基本的な離着陸機能の検証を行いました。

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飛行ロボットの自律飛行制御実験

  •  実 験 日:平成29年4月28日(金)から5月9日(火)
  • 実験団体:電気通信大学 田中研究室

 最近、災害などの極限環境の中でも空からの活躍が期待できる無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle : UAV)が注目されています。電気通信大学の田中研究室ではスマート飛行体(スマートにミッションを遂行する自律飛行ロボット)の開発・研究を行っており、これまでも大樹町で実験を繰返していて、自動での離着陸や予め設定した地点の撮影などに成功しています。

 現在、田中研究室では、低速・低高度でも安全に飛行可能な「パラグライダー型UAV」(写真左)と、低コスト高パフォーマンスな「固定翼型UAV」(写真右)の2種類の機体を開発中です。
 今回、パラグライダー型UAVでは搭載カメラを利用した滑走路自動認識による自動着陸の予備実験を行いました。この実験は、飛行ロボットが自分で着陸場所を選定し、未知の場所での着陸場所選定から着陸動作までの完全自動化を目指しています。
 また固定翼型UAVでは、最適制御による飛行軌道実験を行い、その飛行性能を確認し、安定性に優れた飛行を実現できました。また同時に、詳細な飛行ダイナミクス構築のための飛行データ収集を行いました。

 電気通信大学 田中研究室では、今回の実験で得られたデータを大学に持ち帰り、データの検証を行い、今年の秋にも再び大樹町で実験を行いたいと話していました。

パラグライダー型UAV 固定翼型UAV

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