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シリーズ「大樹の農業」4 ゆとり重視の家族経営
石坂の山下博さん 平成17年度酪農経営コンクールで最優秀賞
石坂の山下博さん

 12月8日、第57回日本酪農研究会(11月19日秋田県たざわこ芸術村で開催)の酪農経営コンクールで見事、最優秀賞(黒澤賞)を受賞した石坂の山下博さんを訪問しました。事例発表のテーマは「ゆとり重視の家族経営を目指して」です。
 山下さんは父、茂さんから平成13年に経営移譲を受け、規模拡大をせずにゆとりある酪農経営に取り組んできた成果が評価され今回の受賞となりました。
 率直に、酪農はおもしろいですかと尋ねると、「最近段々おもしろくなってきたところ」とのこと。また、「ゆとり、ゆとりと言っているとさっぱり働かないと思われるぞとある人に言われた」と笑って答えてくれました。
「自分の経営スタイルはどうしようと考えていたが、無理しない家族経営で工夫しながらやってみようと決め、ゆとりの時間をじっくり考えるために使った。基本的には2人で牛舎の仕事ができる体制で、両親には少し助けてもらうという感じ。年2回は家族で道内旅行をしたり余暇を楽しんでいる。」とのことです。
 牛にとって快適な状態をつくることを目標に取り組んだ結果、予想以上の成果が上がり、経営規模を変えずに2年間で牛乳生産量が35%増加し、自分でも驚いたといいます。
 今後は牛舎などの施設の老朽化に伴って、どのように経営を展開するかを考えていく必要があること、それに加え、哺育の受託等の分野で地域に貢献できないかと模索しているそうです。
 父とも、経営のことで結構ぶつかりましたよ」と語る山下さん。将来、お子さんに今の経営を継がせたいですかと聞くと、 「自分がやりたいことをまず見つけなさい。それが農業だったら、それも良い」と話しているそうです。
 山下さんが、規模拡大をせずにゆとりある労働時間で所得向上を実現したということ、農業に限らず経営のヒントと言えるかもしれませんね。

☆☆山下牧場の経営概要メモ(平成15年)☆☆
乳牛頭数
75頭(経産牛40、未経産15、育成16、子牛4)
労働時間
従事者 4人で年間 4,700時間
経営面積
56ha(飼料作物 5ha 、草地 51ha)
牛乳生産量
458,789kg   11,469kg/頭
特色ある工夫
  1. 膨大な新規投資を避け、既存牛舎をカウコンフォート(牛に快適な環境づくり)を目標にリフォーム〜飼槽レジコン・牛床マット・トンネル換気・ニューヨークタイストール・連続水槽の5点を行う(平成13〜14年)
  2. 効率的な作業配分で労働時間の短縮とゆとりの確保
    午後7時には全員で夕食を食べる
使わなくなった塔型サイロは牧場事務所に改装して活用
使わなくなった塔型サイロは
牧場事務所に改装して活用
 
牧場施設の全景
飲みたい時に十分な水が摂取可能な連続水槽
牧場施設の全景
飲みたい時に十分な水が摂取可能な連続水槽


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